02 — Farm
Farm畑と小海町
ワイン用ぶどうは、“涼しさ”で味が決まる。標高が上がるほど気温は下がり、ぶどうはゆっくり熟す。甘さだけが先に出ず、酸と香りが残る。

Location
長野県南佐久郡
小海町
長野県の東信、八ヶ岳連峰の東麓に広がる高原の町。「千曲川ワインバレー」の中でも、源流に近い場所にあります。
- Elevation標高(親沢圃場)
- 1,150m
- Town町域の標高
- 800–1,200m
- Fields町内の栽培場所
- 9か所
Compare
標高で比べる、
小海町のワイン畑。
小海町の畑は、国内の産地と比べても高い場所にある。この「高さ」が、小海の白ワインの土台になる。
- 余市北海道 / 0–200m
- モーゼルドイツ / 200–300m
- アルザスフランス / 200–400m
- 東御・小諸長野県 / 500–800m
- 北イタリアイタリア / 200–1,000m
- ヴァレースイス / 400–1,100m
- 小海町長野県 / 800–1,200m1,150
標高はおおよその範囲。小海町の 1,150m は親沢圃場。
Common Ground
世界との共通点
産地の名前や国が違っても、環境の条件が似ると、ワインの芯は似てくる。
01
冷涼で、風が通り、病害が出にくい。
02
ぶどうが無理に太らず、果実に養分が集まりやすい。
03
成熟が急がず、酸と香りが最後まで保たれやすい。
小海は、その条件が重なる。
だから小海の白は、
世界の冷涼産地と同じ地平で語れる。
Cool Climate
涼しい土地が、ぶどうにくれるもの。
01
昼夜の寒暖差
糖は昼の光合成で積み上がり、酸は夜のあいだに少しずつ減っていく。夜の気温が下がる小海では、酸が残りやすい。
02
斜面と紫外線
平地より傾斜地が多く、紫外線が多い。果皮に、色と渋みのもとが増える。
03
病気が出にくい
冷涼で雨が少なく、風が通る。防除の回数を減らせるので、有機栽培とも相性がいい。
04
山の土
窒素が少なく、樹の勢いが暴れにくい。
Fields
町のあちこちに、
ぶどうが育つ点がある。
- 小海高校圃場
- ヴァイタライズ圃場
- 小海中学校圃場
- 小海小学校圃場
- 小海ワインプロジェクト振興会圃場
- 小池藤平圃場
- 井出一治商店圃場
- 小池泉圃場
- 小海高原美術館圃場
※敬称略
Climate Shift
小海町が、
未来のスタート地点になるかも。
いまは、ぶどうにとって“寒すぎる年”もある。でも温暖化で適地が上に移るなら、小海が最適になる。ぶどうも人間と同じで、土地に慣れるのに何年もかかる。その時が来て始めるのではなく、いま始めるのがベスト。
Now2025
先にいる。
それが、全部だ。
- 正解かどうかわからない土地で、ぶどうを育てはじめた
- この標高の農地で育てている生産者は、まだ少ない
- 農業・加工・流通。全部、自分たちでやる
10 Years2035
小海町が産地になる。
その日まで。
- 温暖化が進み、高い土地の産地としての強みがはっきりする
- あとに続く生産者が生まれ、小海町にワインのシーンができる
- 今日を使い切った10年が、産地の歴史になる

Honest Notes
いいことばかりじゃない。
高い場所でぶどうを育てるのは、簡単じゃない。わかったうえで、先にやる。
01
育つ期間が短い
芽吹きが遅く、遅く熟す品種は熟しきらないことがある。
02
霜と凍害
芽吹きの頃の霜、冬の凍害、収穫前の初霜。冬は株元にわらを巻いて越す。
03
機械が入りにくい
中山間地で、畑は小さく点在している。手でやる仕事が多い。
04
年ごとの差が大きい
日照が足りない年は、早めに収穫することになる。




